サービスの特性

北海道の宗谷バスに沖縄の琉球バス・那覇バスが車輌や人財を派遣しているというニュースがありました。
夏の時期は沖縄行きの航空運賃が高く、沖縄県の観光バス需要が落ち込むそうです。逆に北海道は人気の時期ですよね。
調べてみるともう15年も続いているみたい。
福岡県の堀川バスが、秋から冬にかけて宗谷バスから応援をもらっていたという記事も載っていました。

どんな事業でも固定費部分の安定的な稼働は重要です。
損益分岐点を下回るような売り上げの減少が、たまに発生してしまう。
必要人員も増減するし、最大需要に合わせて取得した設備が遊んでしまうのも苦しいです。
繁閑の差が大きいってパターンですね。経営的に問題だし、改善の腕の見せ所でもあります。

アメリカとかなら、例えば正規社員は減らして固定費を下げて、残りは非正規雇用で対応するかもしれません。
日本はなかなかそうはいかないし、経営者的にはそんな対応もしたくないですよね。
なので、稼働を均一化する工夫をします。
製造業だと、計画生産できるような製品群なら需要予測を精緻化させた上で、平準化させて連続生産(一時的な在庫過多)したくなるし、そういう形態でなくとも、共通化設計された半製品群を作り溜めするとかですね。
営業的には、繁閑が逆になる業界の仕事取ってくるとか。
忙しい時期は営業がラインに入る・・とかで、社内の人員バランスの調整で乗り切る企業もありました。

サービス業はちょっと難しいです。
サービスには「(生産と消費の)同時性」や「非貯蔵性」などの特徴があります。例えば作り溜めできないってことですね。
人のシフトは理論的にはできるでしょうけど、サービスの品質を維持できない可能性もあります。

今回の例は、企業を跨いで繁閑の差を解消しようとした形です。いいですね。
サービスを伴うから、地理的な面が作用して競合相手にならないってところがポイント。

日本全体で見れば、まだまだこんな可能性はあるのでしょう。
経営者の皆さんの工夫や挑戦に期待しつつ、機会があれば私も後押ししたいです。
ちなみにうちは閑閑で需要は安定!

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