パラドクス
パラドクスという言葉の使い方が若干怪しいかもしれませんが、クロ現を見ていて思ったので。
「水道クライシス」が今回のテーマでした。水道管の老朽化などの課題はそれなりに理解していたのですが、その中で出ていたグラフと解説にどっきり。
神奈川県営水道のデータでは、給水人口が2006年の273万人から2021年には285万人に増加しているのに対し、料金収入は550億円から475億円に減少しています。(出所の水道統計が難解だったので、番組のグラフの数値をざっくり読んでいます。)
人口流入が給水人口4%増と寄与しているけど、水道利用量は14%も落ち込みました。人口あたりだと-17%です。
その理由で取り上げられたのが「節水型機器の普及」。そうですよね、私たちも節水商品をひたすら開発してましたからね。
便器も蛇口もシャワーも、温水洗浄便座だって、ここ30年程度で半減以上の節水とかじゃないかな。
短期的な解決策は、上下水道料金の値上げとなってしまうのでしょう。「節水だからよい」「節水でお得」と作り手と使い手がお互い思っていたら、料金は変わらなかった・・的なオチもあるかもしれません。
社会全体で見たトータルの「ロス」は節水した方が少なくなるはずですが、ある部分を切り取ると違った結論が出るということです。