短観 簡単?

日銀短観、サラリーマン時代は参考にしてませんでした。

業況が良いか悪いか、そんな主観的・抽象的な回答じゃなぁ・・・とか、収益や投資などの項目も前年度比だけなので、業種間の傾向比較程度にしかならないし・・・とか。
経営コンサルになってみると意識も変わります。簡単な調査ゆえにブレもなく、しかも早い。もしかするとお宝満載の情報なのかも!とかね。

で、少しまじめに眺めてみました。
ニュースでは短観の結果を「大企業・非製造業の数字が久しぶりに悪化した」とか報じてましたね。
コロナからの回復が一段落したところに人手不足と原材料高騰が来てますからね。当たり前やろ、とか思っちゃいます。
どういう使い方がよいのでしょう。

とりあえず北九州と全国を比べてみました。(下表)
が、そもそも+の数字しか出てないから、まあ全体的には良いと思う人が半分以上いるんでしょ、いいんじゃないの、くらいに感じてしまいます。

 短観DI
 全業種製造業非製造業
全国北九州全国北九州全国北九州
2023/1213155101820
2024/31219491826
2024/612125121912
2024/9予測1013671319

感覚的なものなので、特に意味があるのは「3ヶ月後の見通し」の数字なのかなと思って、そこだけ拾ってみました。(下表)
いやー、北九州の製造業の皆さん、ネガティブですね。見通しが毎回マイナス。実際に結果も悪くなった時もありますが、それほどでもないでしょう。現実にはネガティヴじゃなくて慎重なのかもね。

北九州企業の予測変化幅
 全業種製造業非製造業
見通し実際見通し実際見通し実際
12→3-64-11-1-46
3→6-6-7-53-6-14
6→91 -5 7 
※3月に対象企業入れ替えがあり、12→3の見通し数値は上記より若干良い側に修正されている

いずれにせよ見通しと実際にかなりブレがあり、この使い方もイマイチだったかも。
市場がDIを参考に動いているのも事実なので、目先の景気予測や設備投資傾向の把握などに使うのがよいのでしょう。なんといってもタイムラグが小さいですからね。

今話題の利上げもDIをかなり参考にされるということです。その点では今回の結果は微妙でしたね。
金利の行方を眺めながらもう少し短観の使い方を考えてみます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA