金利上昇
金利がそのうち上昇するのでしょうけど、いくつか会社にも影響がありますよね。
直接的にはお金の貸し借りに効くでしょうから、有利子負債の支払利息が増えるとか、受取利息が増えるとか、経常利益に影響しますね。
企業の収益目標はどうなるかなと思って、少し考えてみました。
入口として、企業の資金調達コスト(WACC)を眺めてみると、負債コストは金利影響を受けそうですね。
WACCの式の右側第1項がrDの増加分大きくなるということになります。
では第2項の株主コストはどうでしょう。株主コストの算出のモデルとしてCAPMがありますが、金利の上昇はリスクフリーレートが大きくなることを意味するので、やはりこちらも影響を受けるようです。
結果的にWACCが全体的に増加するということです。
投資家から見た企業の価値の表現にEVAという指標があります。
投下資本(有利子負債と株主資本)がどれだけの利益につながったかという視点になりますが、そのハードルが上がるということですね。
WACCが上がると最低限の収益性も高い値が要求され、さらには(計算上は)長期の割引率も上がるので、より大きなリターンが必要になります。
結局、金利の上昇は営業外損益に効くだけではなく、企業の収益性へのプレッシャーにもつながるということでした。
今までそれなりの利益率だったとして、金利上昇後は同じ収益目標ではダメということです。
自腹で経営している弊社のB/Sは大きな影響を受けないはずなのですが、カミさんの冷たい視線は日々強まるばかりです・・・。