GHG
中高年向けブランドのロゴにありそうな雰囲気ですが、違います。
GreenHouse Gas、温暖化効果ガス。
「政府はCO2排出量が10万トン未満の企業に対し、2026年度から原材料の調達など供給網も含めたGHG排出量の目標設定や実績開示を求める。グリーントランスフォーメーション(GX)経済移行債による支援を受ける要件とする。」そうです。
10万トン以上の企業については、26年度から排出量取引制度への参加が義務化されますからね。それに続く流れということでしょう。
補助金や各種優遇の要件になるし、サプライチェーンの下流側からの開示要求も強くなるでしょうから、流れ自体は悪くない。
「供給網も含めた・・」との記載があってちょっと気になりました。Scope3の上流・下流、どこまでやるの?と思ったけど、どうやら上流側のカテゴリーが対象になるようです。
もともと、大手(最終製品)がGHG排出量算定に関連して、原材料や部品の調達先に開示を要求する流れは強まっているでしょうから、どのみちそういった調達先の企業はScope1,2(とさらに上流のScope1,2)を算定しなきゃならなかったと思います。
その流れを後押ししているような感じですね。
中小受託企業に話が降りてくるってことなので、弊社の仕事も増えればな・・とか若干期待。
一方で、気になるのはインセンティブの原資。
補助金などの原資になるはずのGX移行債は、10年間で20兆円。(さらには政府はこの真水に絡んで、民間投資も含め150兆円が動くと説明しています。)
ただ、これまでの入札結果を見ると、残念ながらあまり人気がないのかなと思ったりします。海外投資家には「グリーントランスフォーメーション(GX)」の単語自体通用しないだろうしね。
投資としての人気が高まらないというだけでも問題だけど、さらには、米国のパリ協定再離脱や、欧州の不景気・政情不安など、気候変動対応にあまりよい影響を与えなさそうな話も多いので、当面が踏ん張りどころですね。
こういう時こそ日本がイニシアチブを取れるといいかな。チャンスにしてほしい!