PBR一倍割れを考える
イケてないとの批判も多かった東証の施策でしたが、さまざまな環境要因も手伝ってか、さらなる株価上昇に寄与しそうとの評価も増えている感じがします。
自社株買いや増配で改善しているだけだったり、市場の成り行きで株価が上昇しているだけ・・という見方もありますが、株屋さん的には指標が良くなればなんでもよいのかもしれません。
一倍割れると解散価値を下回るから(株式全部買い集めて会社売却したら儲けが出るから・・)と書いてあったりしますが、実際買わんやろ!というか、本当かどうかわからない株価と簿価との差じゃ空論よね。
そもそもPBRってどう分解したんだっけ、と2年ほど前に勉強した記憶を整理。
PBR = 株式時価総額/純資産 からスタートして、=(時価総額/純利益)x(純利益/純資産)、つまりPER x ROE だっけ・・。
この式見てもPBR一倍割れがなぜダメなのか、説明できませんね。
残余利益モデルの考え方が一番わかりやすいかも。
現在の企業価値(=株価時価総額)は純資産(株主資本)と将来価値の和。将来価値は、毎年積み上がっていくはずの超過利益(残余利益)の現在価値。
毎年期待以下の業績だと思われちゃうと、残余利益がマイナスで企業価値が純資産を下回ってしまい(PBR一倍割れ)、会社としての存在価値なし、ということですね。
残余利益は純利益と株主の期待収益の差:(ROE ー 期待収益率)x 自己資本 なので、結構な利益率を出せないとスタートラインに立てません。年初から大変なことが多いけど、日本企業、がんばれ!