GDP

日本が世界4位に転落確実、日本を抜いたドイツもEU唯一のマイナス成長など、残念な話が続いています。
中国は目標を若干上回ったとの一報がありましたが、数字いじってないでしょうね・・・。
ドイツの停滞の大きな要因は中国でしょうから、中国の景気が底を打ったのならよいことですけど。

そのGDPについて少し気になる点を整理。

GDPは国内総生産。国内で産出されたモノやサービスの総計でしたね。
官民すべてが産んだ付加価値額を足し算する訳だけど、計算が大変なので、逆にそれに対する取引側の支出から算出するのが分かりやすくて、(その上で国内に限るために輸出入を加減する)定義は、
GDP=C+ I +G+XーIM
C:家計消費
I:民間投資
G:政府支出
X:輸出
IM:輸入
でした。

この統計、いくつか問題があると言われています。
支出から計算するので、お金を払わないサービスは計上されません。各種試験のテキストには、例として家事労働がよく挙がっていたりします。
本質的に問題になるのはプラットフォームですかね。SNSとかWEBとかを使って誰もがさまざまな活動を行っていますが、ベースはタダですからね。
正しく生産を表現しているかどうか、もっと言えば、直接の数字に現れないことが、日本が遅れを取る原因なのではないかと思ったりします。クラウドサービスに乗っかって付加価値創造するのは良いけど、お金の結構な部分は海外に落ちる・・みたいな。
ついでに、地下取引や違法な取引なども計上できません。と思っていたら、欧州では過去に計上の議論もあったようです。

もうひとつ、式の上では輸入(IM)がマイナス項になっているので、仮に輸入が対前年で大きく減ると、GDP全体は(たとえ内需がイケてない状況だったとしても)前年伸長になってしまうことがあります。

もともと総生産を内需と外需の和と定義した結果、外需=輸出ー輸入なので
GDP=内需(CIG)+輸出(X)ー輸入(IM)という式ができているところに起因しますが、GDPの差だけで議論すると見誤る可能性がある、ということです。(と学んだ覚えあり)

数字を利用するのは客観的で良いことですが、コンサルとしては、算出の数式とその背景を正しく理解したいですね。

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