ここにもAI

マシニングセンタといえば、DMG、牧野フライス、ヤマザキマザックあたりでしょうか。
ウォータージェットで有名なスギノマシンさん、小型のMCは結構やられていたのですね。よく知らなかったのが、ちょっと恥ずかしい。

先日、切削加工の工程を完全自動化した次世代型切削加工機「TTMC」の量産機の発売を開始したそうです。
基本設計は製造系Sierのアルムが行い、切削ユニットにはスギノマシンの5軸マシニングセンタをカスタマイズしているとのこと。

CADデータを投げ込むと、AI「ARUMCODE」が立体情報をスライスして形状解析し、加工の割付・工具選定・加工条件・加工パスを自動で設定。
素材や工具の摩耗状態を記録し、メーカーに自動発注する機能もあるらしい。
ルールベースやテンプレートだけでなく、リアルな情報の取得による状態管理や補正も行われるということみたいです。
熟練の作業者が機械の状態や材料を考慮して、調整して仕上げていくようなことが、どんどん自動化されるってことかな。すごい。

アルムによれば、機械加工の製造コストの50%はNCプログラミングによるものだそうです。ここを自動化することで大きな競争力が得られる(はず)のでしょう。

AIのアルゴリズムは300万通りの切削条件DBで学習しているそうですが、たしかに1人の熟練作業者よりも柔軟・正確なオペレーションができそうにも思います。
そのうち当たり前に使われるようになって、昔見た「ヨミの攻撃で被害を受けたバビルの塔が、自動で修復されていく」的な世界が来ちゃうのかな。

結果的に人のノウハウは不要になっちゃうのでしょうか。
だれでも操作できますよ・・くらいならいいけど、経験値に基づく学習が競争の源泉にならない世界になるなら、それはそれで大変。

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