型内塗装

成形技術も進化してますね。

メタル調(金属代替)とか、カラーバリエーションとかのニーズはそれなりにあって、樹脂成形品にメッキや塗装を行っているものが多かったのですが、10年くらい前からでしょうか、金型内で加飾を行う技術として、「フィルムインサート」も自動車関連で多く使われるようになりました。

射出成形の金型内に樹脂フィルムを置いて一体成形するのですが、フィルムを3次元曲面に沿って曲げるのが難しいので、どうしても形状が限られるという課題があった気がします。
やっぱり塗装しかないかなと思っていましたが、インモールドコーティング(型内塗装)という記事発見。

「内浜化成株式会社と日本ペイント・オートモーティブコーティングス株式会社が共同で開発し、この技術を使用したピラー部品が、国内で初めて「レクサスLM」に採用されることが決定した」そうです。
3月にルーフトップガーニッシュの試作品が納められたとの発表はありました。今回はピラーとなっているから違う部品に適用したのでしょうけど、結構早い実用化。

SMC(熱硬化)の成形では、数年前から大日本塗料が型内塗装を実用化されてたように思いますが、熱可塑での本格的な適応は初めてなんじゃないかな。

金型に塗料の注入口を配置、樹脂成形後に流し込むとのこと。
アウトしないからゴミの付着はないし、以前の発表内容を見ると、金型表面の転写を利用した高意匠もできるということで、こりゃすごい。
ただ、おそらくですけど、形状制約はそれなりにあるんじゃないかな。立面とかエッジは難しそうな気もします。
金型温度も高めにキープとか、ノウハウは必要なのでしょう。

何よりすごいのは、樹脂温を利用して塗膜が硬化するから、時間のかかる乾燥工程が不要、もちろん塗装(スプレー)工程も不要。結果的にCO2の削減効果は60%だそうです。
品質も向上して環境にもよい技術ということで、今後が楽しみです。

型内塗装” に対して2件のコメントがあります。

  1. 築山 久作 より:

    興味有りますね。どこかで見てみたいです。

    1. horimoto より:

      ありがとうございます。
      成形機は難しいけど、LMのピラーはディーラーで見てみたいと思います。
      買えんけど!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA