新ブランド?

「Jクレジット」、クレカの新ブランドじゃありません。
環境省の脱炭素アドバイザーとしては、なんとなく知ってる(フリをしてた)けど・・・。
ということで、あらためて整理。

脱炭素に関する政府の動きは
・2020 CN宣言とグリーン成長戦略の策定
・2022〜 GX実行会議
・2023 GX推進法の制定
「成長志向型カーボンプライシングの導入」がGX実行会議の中での議論を経て、推進法にも盛り込まれています。
この中に、排出量取引制度の運用や炭素税の導入も入っています。そういった制度の後押しも含めて、GX投資150兆円を実現するというシナリオでした。

で、肝心の「Jクレジット」。
再エネの導入や森林整備で減らしたGHG排出量について、国が削減効果を認証する制度です。自社の排出量の削減に使ったり、他社に売ることもできる。そう、東証で取引できます。

東証のカーボン・クレジット市場日報を見ると、省エネの現在値はトン5400円、再エネ(電力)だと5900円となっています。
前年の倍くらいになっているらしい。
来春から排出量取引制度(GX-ETS)が導入されますからね。GHGが年10万トン以上の企業に対して排出量上限が設定されて、それを守るために削減努力をするけれども、足りない分は買ってくるしかない(足りない分は市場価格以上の罰金が必要)ということで、取引も活発化しているのでしょう。
ちなみに、制度への参加が義務付けられる企業は300社超、排出量ではは国内の6割だそうなので、全体への寄与も大きそう。

海外でも同様な取引は始まっていて、GHG削減を後押しする制度としては悪くないと思います。
でも、たとえば日本は、2030に46%削減、2050にネットゼロという目標値に対して、(対象企業だけでなく)全体の削減量が追いついていないでしょうから、結果的に、企業の金銭負担が増加(GHGも削減されない)→消費者への転嫁+温暖化も改善されない・・・みたいな悪循環になっちゃう可能性もあるかも。
既存の省エネや再エネの拡大は当然だけど、やっぱり新しい技術開発に期待しましょう。

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