工業だけじゃない 温暖化対応
ボルドー国立農業科学学術院は、21世紀末までにワイン生産地の約9割が気候変動によって生産を続けることができなくなる恐れがある、との分析結果を報告したそうです。
フランス北部や米ワシントン州など気温の上昇で生産量が増加する見通しの地域もあるそうで、じゃあ全体としては大丈夫じゃないの、などと考えてしまうのですが、現実はそうならないでしょうね。
なんと言ってもワイン生産は紀元前数千年前からの歴史があるし、まっとうな品種としてカベソーが出てきたのも500年くらい前だったかな。今まで長い長い時間で得られたノウハウは地域に紐づいているでしょうからね。
ブドウ作りだけでなく、商流や物流も単純ではないでしょうし。
今の主要産地が気候変動に適応していくためには、品種を変更することになるのでしょうか。グルナッシュとかメルローにシフトとかね。嫌いじゃありませんがちょっと残念。
そういった対応は、日本のコメ作りでも行われつつあるようです。
2023年の猛暑で、米粒が白く濁って「1等米比率が61.3%と前年から17.3ポイント低下」している中、富山県が開発した「富富富」が好調だそうです。
開発に15年、生産量はまだ少ないのでしょうけど、県内米の1等比率を比較すると、確かに2023年の成績は安定しています。(グラフは富富富の販促ページより引用)
九州ではまだ販売店がありませんが、ふるさと納税とかは使えそうですね。試してみたい。